ソバキュリって知ってる?新時代のお酒の楽しみ方とは
2024年06月04日
TOPICS
- ライフスタイルの多様化や健康志向の高まりから、若い世代の「アルコール離れ」が進んでいる
- ノンアルコール飲料が多様化。お酒を控えるライフスタイルなど新しい価値観も広がっている
- 自分の好きなドリンクで乾杯できるようになることで「わたし資産」が豊かになっていく
ライフスタイルの多様化や健康志向の高まりといった社会の動きにより、お酒の飲み方にもさまざまな変化が起こっています。そこで今回は、飲酒文化の最新動向や、お酒にまつわるトレンドワードをご紹介。さらにZ世代を中心とした新しいお酒の楽しみ方や、そこから生まれる「わたし資産」について考察します。
※「わたし資産」とは、お金や家などの有形資産だけでなく、思い出や経験、人とのつながりといった無形資産も含んだ、私たち一人ひとりの固有資産を意味する、UI銀行オリジナルの言葉です。
「若者のアルコール離れ」は本当? 多様化する飲酒のいま
近年、若い世代を中心に「アルコール離れ」が進んでいると言われています。厚生労働省が2019年に発表した「国民健康・栄養調査」によると、20~30代の男性の飲酒習慣率(週3日以上、1日1合以上飲酒する割合)は20年前と比べて半分以下に減少。もともと飲酒習慣率が低かった20代女性では、わずか3%にまで低下しています。
こうした背景には、健康志向の高まりだけでなく、娯楽や趣味嗜好の多様化が考えられます。さらに、この傾向を受けて、お酒以外のドリンクの選択肢も増加しています。
欧米では数年前に、季節の果物やフルーツシロップをソーダやトニックで割るなど、アルコールの入ったカクテルと同様の手法で作るロンドン発祥のドリンク「モクテル」が大流行しました。モクテルとは、英語で「真似た」を意味する「mock」と、カクテルを組み合わせた造語です。ノンアルコールなだけでなく、種類が豊富なことも人気の理由。日本でも、ビールやカクテルテイストの新しいノンアルコール飲料が毎年発表され、売上を伸ばしています。
また、お酒が飲めない人の中には「飲めないけれど、お酒や飲みの場の雰囲気は好き」という方も多いでしょう。最近では、こういった層に向けて、都市部を中心にノンアルコールドリンクの品揃えが豊富なバーも登場しています。
こうした動きを見ると、単に若者がアルコールを敬遠しているというのではなく、娯楽や嗜好の多様化が進み、新たなお酒の楽しみ方が若者を中心に広がっていると考えられるのではないでしょうか。おしゃれな雰囲気や、友人とのおしゃべりを楽しみながら、それぞれが好きなものを好きな量だけ飲む。こうしたスタイルが、価値観が多様化するいまの時代にマッチしているのでしょう。
ソバーキュリアス、ドライ・ジャニュアリー…新時代の飲酒を読み解くトレンドワード
アルコール離れの背景には、コロナ禍に伴う健康志向の高まりや、ライフスタイルの多様化があると考えられています。その一方で、若い世代を中心とした新しい飲酒文化が形成されつつあるのも事実。ここでは、近年話題になっている、飲酒に関わるトレンドワードを4つピックアップしてご紹介します。
①ソバーキュリアス
ソバーキュリアスとは、お酒をあえて飲まないライフスタイルのこと。英語の「Sober(しらふ)」と「Curious(好奇心が強い)」を組み合わせた造語で、欧米ではZ世代を中心に「お酒を飲むようなシーンでもあえて“しらふ”でいる」といった選択をする人が増えています。
このムーブメントを打ち出した英ジャーナリストのルビー・ウォリントン氏は、飲酒しないことで睡眠の質が高まり、胃腸の調子が良くなり、仕事の生産性も上がると主張。断酒や禁酒とは違い、お酒を飲まないことをポジティブに捉えている点がポイントです。日本でも「ソバキュリ」などと呼ばれ、実践する人が増加しています。
②ドライ・ジャニュアリー
1月の1ヶ月間断酒するという、イギリス発祥の運動である「ドライ・ジャニュアリー」。2013年に始まったこの運動は、SNSで拡散されたことにより、2017年には参加者が500万人超に急増したそうです。
ドライ・ジャニュアリーの主な目的は、何かとお酒を飲むホリデーシーズンを反省し、自主的にアルコールから離れることによって、より健康的な新年を迎えること。また、疲れた体とお財布を休ませるチャンスと捉える人もいます。1ヶ月間丸々でなく、1週間だけ禁酒する、完全な禁酒ではなく減酒にトライしてみるなど、それぞれのペースで挑戦してみるのもいいかもしれません。
③NoLo(No and Low alcohol)
NoLo(ノロ)とは「No and Low alcohol」の略で、ノンアルコールやローアルコールのドリンクを指す言葉です。これまで、お酒を飲まない人の選択肢は、お茶かジュースくらいしかありませんでした。しかし、先述した「モクテル」をはじめ、いまや味だけでなく見た目にもこだわったノンアルコール・ローアルコールドリンクが多数登場しています。
なかでも注目を集めているのが、「NoLoワイン」と呼ばれるノンアルコール・ローアルコールワイン。本物のワインから風味などをしっかりと残したままアルコールだけを抜き取る最先端の技術によって、より本物のワインに近い状態で楽しめるNoLoワインが増え、高級レストランにも導入され始めています。
④クラフト系アルコール
お酒を控えるムーブメントが盛り上がる一方で、若い世代の間では、手仕事で少量生産されていたり、複数のスパイスやハーブを使っていたりするなど、こだわって作られた「クラフト系」のアルコール飲料も人気を集めています。代表的なものはクラフトビールやクラフトジンなど。
クラフト系の商品はそれぞれ強い個性があり、パッケージもおしゃれなため、バックグラウンドやストーリーを重視するZ世代に刺さるのも納得です。クラフトビールの中には、温度変化で味の変化を楽しめるものもあり、リラックスしてゆっくり楽しむ「チル」のスタイルにもマッチしています。
多様性&ヘルシーが鍵? 新時代のお酒の楽しみ方とは
少し前までは、宴席などでお酒を飲まないと、その場の雰囲気に馴染みにくかったり、参加費が不平等に感じたりといった問題が少なからずあったのではないでしょうか。また、ノンアルコール飲料はあくまでお酒の代用品というイメージがありました。しかし、コロナ禍を経て健康志向が高まり、多様性が重視されるいま、お酒を飲む人も飲まない人もお互いを尊重しながら一緒に楽しもうという空気が醸成されつつあります。
若い世代のアルコール離れに伴い、「飲み会離れ」も生じているのかと言えば、必ずしもそうではない様子。近年行われた調査では、新入社員の上司を交えた飲み会や社内イベントへの参加意向は6割を超えているとのデータもあるようです。お酒にはコミュニケーションを円滑にする潤滑油としての役割もあり、ノンアルコール飲料が充実したり、ソバーキュリアスのようなライフスタイルが定着したりすることで、飲む人も飲まない人もより楽しめるようになるでしょう。
誰かと一緒に飲んだり食べたりすることは、人との交流や思い出といった「わたし資産」を豊かにすることにつながります。また、長く健康に生きるために、あえてお酒を控えるライフスタイルを選択するのもいいでしょう。誰もが気兼ねなく自分の好きなドリンクで乾杯できるようになることで、「わたし資産」はさらに豊かになるのではないでしょうか。
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株式会社UI銀行
UI銀行は、連携パートナーやきらぼし銀行を始めとしたきらぼしグループ各社と協働し、対面・非対面それぞれの良さを活かした多様なサービスを通じ、お客さまのお金だけでなく、健康や知識、人とのつながりといった見えない資産=「わたし資産」を増やすお手伝いをしていきます。
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