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マリアージュな読書術vol.5 「コーヒー×サステナブル」で考える、持続可能な生産と消費のカタチ

マリアージュな読書術vol.5 「コーヒー×サステナブル」で考える、持続可能な生産と消費のカタチ

TOPICS

  1. 持続可能な社会をつくるために欠かせない視点が「サステナブル」
  2. 環境や人権を脅かさない生産・流通過程を経た「サステナブルコーヒー」
  3. 1杯のコーヒーから持続可能な社会を考えてみよう




本企画「マリアージュな読書術」では、異なるジャンルをかけ合わせることで生まれた新たなトレンドや世の中の変化に目を向けながら、「わたし資産」を増やすアイデアや、そこでの知見をさらに深める関連書籍をご紹介します。


今回のテーマは「コーヒー×サステナブル」。気候変動などさまざまな環境問題が勃発している昨今。コーヒーもその影響を大きく受けており、このままでは気軽にコーヒーを楽しむことができなくなるかもしれません。巷でよく耳にする「サステナブル」という言葉を、身近なコーヒーを通して考えていきます。また、UI銀行のパートナー企業である株式会社フライヤー様の書籍要約サービス「flier(フライヤー)」による、関連書籍の要約もあわせてご覧ください。


※「わたし資産」とは、お金や家などの有形資産だけでなく、思い出や経験といった無形資産も含んだ、私たち1人ひとりの固有資産を意味する、UI銀行オリジナルの言葉です。




巷でよく聞く「サステナブル」とは?

「サステナブル(Sustainable)」とは、「持続可能な」という意味の言葉です。環境が破壊されたり、資源が枯渇したり、人権が侵害されたりする社会は長く存続することは難しく、いずれ崩壊してしまいます。環境や人権などの諸問題を解決し、社会・経済が持続的に発展していく「サステナブルな社会」の実現に向けて、さまざまな取り組みが世界中で行われています。


また、サステナブルな社会をつくるために、国連が2015年に採択したのが、「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」です。「貧困をなくそう」「海や山の豊かさを守ろう」など、環境や資源、人権などに関する17の項目が掲げられています。


関連する言葉に「エシカル」があります。エシカルは「倫理的な」という意味で、サステナブルの文脈では、人や社会、地域、環境などに優しいモノを購入する消費行動やライフスタイルのことを指す「エシカル消費」という表現でよく用いられます。


よく行くコーヒーショップにマイボトルを持参したり、環境に負荷をかけない洗剤を選んだりと、すでに普段の生活の中でサステナブルを意識して行動している人も多いのではないでしょうか。


また、近年はSDGsを達成するため、エネルギー使用量を減らしたり、CO2排出量を抑えたり、女性管理職を増やしたりと、環境や資源、人権に配慮した「SDGs経営」に取り組む企業も増えています。


さらに最近では、サステナブルをより発展させた考え方として、地球環境をより良い状態へ再生させる「リジェネラティブ」という言葉も生まれています。日本ではまだそこまで浸透していませんが、欧米ではすでにコーヒーカップのシェアリングなどビジネスへの活用も進んでいるそうです。環境問題への取り組みは負荷の軽減だけでなく、環境をさらに良くするフェーズへと移っています。


世界中で注目を集めるサステナブルやSDGs。その基礎知識を身につけたい方や、実践の仕方を知りたい人におすすめなのが、『SDGsの基礎』と『サーキュラー・エコノミー 企業がやるべきSDGs実践の書』の2冊です。


『SDGsの基礎』は、SDGsの意義や成り立ち、17のゴールについての詳しい内容などの基本が分かるのはもちろん、日本政府の取り組みや企業における役割や戦略を、具体例を示しながら紹介。SDGsの入門書としてぴったりの1冊です。

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SDGsの基礎


著者名:沖大幹、小野田真二、黒田かをり、笹谷秀光、佐藤真久、吉田哲郎
出版社:宣伝会議

書籍の要約はこちらから



『サーキュラー・エコノミー 企業がやるべきSDGs実践の書』は、大量生産・大量消費を前提とした経済システムの崩壊を説き、「まずは、廃棄物と汚染を発生させない」ことを前提とする「サーキュラー・エコノミー」の仕組みを分かりやすく解説しています。

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サーキュラー・エコノミー 企業がやるべきSDGs実践の書


著者名:中石和良
出版社:ポプラ社


書籍の要約はこちらから





気候変動に人権問題…。コーヒーをめぐる諸問題とは

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本記事のテーマは「コーヒー×サステナブル」ですが、コーヒーとサステナブルの関連性に、あまりピンとこない人もいるのではないでしょうか。しかし実は、コーヒーの製造過程には環境問題や人権などさまざまな問題があると言われており、「サステナブルコーヒー」という商品も生まれています。


コーヒーが抱えている問題について、まずは環境や資源の側面から見ていきましょう。コーヒーは、栽培過程はもちろんのこと、加工の際にも大量の水を消費します。コーヒー豆の精選過程で水洗処理方式を用いた場合、150ccのコーヒー1杯分の豆を精選するのに、その約4倍の580ccもの水が必要だそう。コーヒーの主な栽培地であるアフリカでは長く干ばつが続き、水不足が深刻な問題となっており、大量の水を使わざるを得ないコーヒーの精選は課題となっています。


また、生産者の貧困も避けては通れない問題です。コーヒー生産者が得る利益は、ごくわずかと言われています。私たち消費者が安いコーヒーを求めれば求めるほど、その割合はさらに減っていき、ほんのわずかな利益を得るために過酷な労働を強いられる生産者の増加につながる恐れがあります。


このほかにも、気候危機による影響、農園での児童労働、膨大なエネルギーの使用など、コーヒーを取り巻くさまざまな問題を危惧して誕生したのが、「サステナブルコーヒー」です。日本サステイナブルコーヒー協会によると、「サステナブルコーヒー」とは、「現在のことだけではなく未来のことも考えた上で、自然環境や人々の生活を良い状態にたもつことを目指して生産・流通されたコーヒーの総称です」とのこと。


サステナブルコーヒーには、以下の3つの種類があります。

1.オーガニックコーヒー

農林水産省が禁止する農薬や化学肥料を使用しない土地で栽培されたコーヒー。オーガニックコーヒーを選ぶことは、土壌や水質汚染を防ぐことができ、環境破壊を防ぐことにつながります。

2.フェアトレードコーヒー

生産する農家や農園で働く人々に対し、適正な賃金や価格で取引を行うコーヒー。最低販売価格が保障された小農家からなる農協を通じて供給されます。フェアトレードコーヒーを選ぶことは、生産者の労働力を搾取せず、安定した生活を築くことにつながります。

3.シェードツリーコーヒー

木々で覆われた土地で、多様な生態系の保全や渡り鳥の保護に配慮して生産されたコーヒー。おいしいコーヒーを栽培するには、木陰で育てることが条件の1つですが、生産性を優先して、木々を必要としない方法で栽培されることが増え、森林減少が起こっていました。シェードツリーコーヒーを選ぶことは、森林伐採を防ぎ、自然環境を守ることにつながります。



コーヒーをめぐる諸問題は、サステナブルの観点から見ても由々しきもの。コーヒー業界をサステナブルなものにするために、大手チェーン店から小売店まで、さまざまな企業や団体がサステナブルコーヒーを導入し、SDGs活動を行なっています。


そんな「コーヒー×サステナブル」に興味を持った人には、こちらの2冊がおすすめです。


『コーヒーで読み解くSDGs』は、SDGsの17のゴールのそれぞれに照らし合わせて、コーヒーの栽培家庭や農園の環境、労働環境など1杯のコーヒーが私たちの口に入るまでに起こっているさまざまな問題を丁寧に解説した1冊です。

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コーヒーで読み解くSDGs


著者名:José.川島良彰、池本幸生、山下加夏
出版社:ポプラ社


書籍の要約はこちらから


『世界からコーヒーがなくなるまえに』は、世界一コーヒーの個人消費量が多いとされる国、フィンランドで暮らす著者が、世界一コーヒー生産量の多い国、ブラジルの生産者に出会い、ブラジルへ旅立ち、現地の生産者が抱える問題や環境への影響などについてまとめています。

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世界からコーヒーがなくなるまえに


著者名:ペトリ・レッパネン、ラリ・サロマー、セルボ貴子(訳)
出版社:青土社


書籍の要約はこちらから


まとめ

いかがでしたか? いつも何気なく飲んでいるコーヒーの背景には、多くの問題やそれを解決しようとする人たちの努力があることがお分かりいただけたかと思います。ぜひ今日から、自身の消費行動が問題解決の糸口になり得るということを意識して、コーヒーを選んでみてはいかがでしょうか。


例えば、大量生産され、安価に売られているものではなく、持続可能性の基準を満たした農園で生産された証である「レインフォレスト・アライアンス認証」や、原生林に近い状態の農園で生産された証である「バードフレンドリー認証」、公平かつ適正な価格で取引された証である「国際フェアトレード認証」など、認証マークがついた製品を選ぶのもサステナブルな消費行動の1つ。


また、大手から個人経営まで多くのコーヒーショップが、サステナブルの観点でコーヒーを仕入れています。店を選ぶときにこうした基準をもとに判断してみるのもよいでしょう。


身近なコーヒーを通して持続可能な社会について考えることは、多くの気づきや学びを生み、自分の中に多角的な視点をもたらしてくれます。それは大切にしたい「わたし資産」の1つになるはず。


環境問題や人権問題など、世界中で起きているさまざまな問題は目の当たりにしないとなかなか危機感を覚えにくいもの。しかし、コーヒーだけでなく身の回りのあらゆる商品やサービスに、そうした問題が影響を及ぼしていることに気づくことができれば、より自分ごととして考えることができることでしょう。ぜひ、これまで当たり前に手にしてきたものを、サステナブルの観点でも見るように心がけてみてはいかがでしょうか。

企業プロフィール

株式会社フライヤー

http://www.flierinc.com

「flier(フライヤー)」は、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供するサービス。通勤や休憩などのスキマ時間に、効率良くビジネスのヒントや教養を身につけられます。社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

株式会社UI銀行

https://www.uibank.co.jp/

UI銀行は、連携パートナー、またきらぼし銀行を始めとしたグループ各社と協働し、対面・非対面それぞれの良さを活かした多様なサービスを通じ、お客さまのお金だけでなく、健康や知識といった見えない資産=「わたし資産」を増やすお手伝いをしていきます。

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