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近くて深い、新しい体験の場が開かれる。「マイクロツーリズム」が変える「旅」

近くて深い、新しい体験の場が開かれる。「マイクロツーリズム」が変える「旅」

TOPICS

  1. これからの旅のあり方、特にマイクロツーリズムの可能性について小田急電鉄と考察
  2. 地域の知られざる人や名所を掘り起こし、再発見を促すようなサポートが今後のカギに
  3. 地域との関係が強固な鉄道会社や銀行にできることはまだまだある



コロナ禍で打撃を受けた観光業界が、なんとか打開策を打ち出そうと提唱し始めた「マイクロツーリズム」。自宅から1~2時間程度の近距離旅行を意味する言葉です。世の中の意識が「近場でどう楽しむか」という方向にシフトしているなか、これからの「旅」はどう変化していくのでしょうか。


UI銀行のパートナー企業である小田急電鉄株式会社で、交通チケットや観光、アクティビティなどの予約、支払いなどをデジタル上で完結できるアプリ「EMot(エモット)」の企画に携わる古賀裕一郎さんとともに、マイクロツーリズムについて考えてみました。



▼今回お話を伺った方


古賀裕一郎さん
小田急電鉄株式会社 経営戦略部 次世代モビリティチーム モビリティスペシャリスト



チケット予約が旅の始まり。移動もひとつの体験に

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UI未来Base:古賀さんから見て、人々の旅のスタイルは変わってきていると感じますか?


古賀:そうですね。2年前と大きく違うのは、インバウンドがほぼゼロになったこと。そして、遠出をすることがなくなって、近場への旅行、いわゆるマイクロツーリズムが 確実に増えましたよね。私自身もここ2年は飛行機に乗っていませんし、福岡の実家にも帰省できていません。


UI未来Base:新しい生活様式が定着するなかで、行き先だけでなく旅のプロセスにも変化がありますか?


古賀:以前は駅や旅行会社に足を運んでツアーを予約し、大勢で連れ立って旅をするのが一般的でしたが、旅は個人で準備して、少人数でコンパクトに動くものに変わっています。このトレンドはコロナ前からありましたが、交通チケットや宿はもちろん、旅先での移動やアクティビティなどもスマホで予約できるようになってきて、どんどん旅のデジタル化は進んでいますね。


UI未来Base:古賀さんが手掛けているアプリ「EMot」は、電車やバスだけでなく、タクシーやカーシェアリング、ロープウェイなどさまざまな移動手段を利用できるものなんですよね?


古賀:はい。現地への移動手段だけでなく、観光を楽しむのに便利な「デジタル箱根フリーパス」など企画チケットも購入できるアプリです。サービスを開始した当初は、全体に対するデジタルチケットの比率は1%にも満たなかったのですが、ここ2年で急激に伸びており、足元では10%台後半にまで上がっています。


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UI未来Base:事業者側はやはり、デジタル化しないと乗り遅れてしまうと危機感を抱いているのでしょうか。


古賀:コロナ禍でユーザーのデジタルチケットへの抵抗感がなくなった今、デジタルチケットが使えない不便さを理由に、旅先の候補から外されてしまう可能性も出てきています。そうならないよう、危機感を持ってデジタル化を進めているところが多いように思いますね。


UI未来Base:デジタル化によって、自宅でスマホやPCから予約をしている段階から旅が始まっているというか、ワクワクする感覚が味わえますよね。


古賀:それはデジタル化のよい面の1つですよね。また、事前にスマホなどで旅行先やお出かけ先の情報を探す方も多いと思います。小田急電鉄では、「ODAKYU VOICE home」というサイトで、お出かけや暮らしに役立つ沿線情報を発信しているので、ぜひこちらも活用して旅の楽しみを増やしていただきたいですね。


小田急の顔ともいえる特急ロマンスカーも、もともと現地に着く前の時間も旅の体験として楽しんでもらいたいというコンセプトで作られたもの。ただ移動するだけではない付加価値があるコンテンツです。


UI未来Base:実は、最近ロマンスカー通勤をしていまして。というのも、コロナ禍で飲み会などの出費が大幅に減って、その分を移動の快適さに充てているんです。今までは疲れても座れずに、吊革につかまってストレスフルで帰っていたのですが、ロマンスカーに変えてからはストレスフリーです。


古賀:ご利用ありがとうございます(笑)。コロナ禍で減った出費を、プチ贅沢に充てる人は増えていますよね。先日、家族で箱根に行ったのですが、いつもよりいい宿を選びました。お金の使い方も、時間の使い方も大きく変化している気がしますね。



よりパーソナルな嗜好に寄せた観光サービスへ

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UI未来Base:実は私もつい最近、箱根に旅行へ行きました。やはり皆近場へ繰り出すからか、人が多かったですね。


古賀:そうですよね。どうしても既存の観光ガイドやWeb サイトを見て行き先を決めると、有名なところにしか人が集まらなくなってしまいます。密を避けるという意味でも、観光の分散が必要だと感じていますね。将来的に、自分の趣味嗜好を登録するとそれに合ったスポットをレコメンドしてくれる仕組みがあるとよいと考えているんです。


UI未来Base:「分散」という考え方は重要ですよね。金融的な視点で言うなら、旅行は好きな場所への投資とも言える。単に観光地に行くだけではなく、地元の人や企業、知られざるスポットなどとも出会えるような旅行チケットなどあると、地域への投資としても分散できるし、隠れた地域資産の掘り起こしなど、より豊かなマイクロツーリズムの後押しにもつながるかもしれません。


古賀:それはおもしろいですね。例えば、アートが好き、グルメ好きなど嗜好に合わせておすすめをパーソナライズして、タイムリーにコンテンツを提供するのはスマホならではの機能ですが、こうした技術も、新しい出会いや人の流れが生まれる可能性につながります。


もちろん、観光地側も観光資源をきちんと磨いていって、レコメンドされるように価値を高めないといけない。ですが、観光地の魅力発信は、何も外部の人間がやらなくてもいいとも思っているんです。地元に詳しい人が地元のおすすめを紹介する、そんなスタイルがこれからは一層求められてくる気がします。


UI未来Base:地元の人なら、まだ世の中に知られていない魅力もたくさん知っていそう ですよね 。


古賀:例えば地元の歴史に詳しい人が、町を巡りながら解説をするツアーとか。そういうイベントを調べたり、オンラインで予約したりできるような機能を、「MaaS(マース)」の取り組みの一環として、観光地と連動してやっていけたらいいなと思います。


UI未来Base:「MaaS」というのは、EMotのようなサービスのことですよね?


古賀:はい。「Mobility as a Service」の略で、さまざまな交通移動サービスを1つに結び付けて移動を効率化させるサービスの総称です。移動+体験をより便利にしていくことができたらと思っています。



デジタルの力で地域と人をつなぎ、旅も暮らしもより便利に

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古賀:鉄道会社としては、沿線のエリアが発展することは会社の発展にもつながる大切な要素です。その土地に住む人が増えるだけでなく、一時的に来てくれる「交流人口」が増えることも地域活性化につながりますから、地域のファンを増やす取り組みを支えていきたいと思っています。


UI未来Base:会社として、地域づくりに積極的に参画していくということでしょうか?


古賀:ひと昔前なら駅前に大きな箱モノをつくる開発が主流でしたが、もうそういう時代ではなくなってきているように思います。我々は地域の人と、地域に関心がある人をつなぐ橋渡しをする。自分たちだけで何かをやるのではなく、地域を応援し、支え、後押ししていく役割へと変化している。「地域のファンづくり」は今はもう、小田急電鉄が単独でやるものではなくなってきているのだと思います。


今は個人がSNSなどで情報を発信できる時代ですが、ただ「この人って本当に信用できるの?」と思ってしまう瞬間もあります。小田急電鉄がこれまで築いてきた地域との信頼関係を活かし、我々がその間を取り持つことで、信頼につなげていくサポートなどもできるかもしれません。


UI未来Base:私たち銀行も、同じような役割を果たすことができるのでは、と可能性を感じています。さまざまな地域に支店を持つ銀行は、地域やそこに住む人々をエンパワーメントしていくことが、もっとできるのかもしれません。我々もまた、今までのように店舗来店型のサービスを提供するだけでは成り立たなくなっているので、これからの銀行の地域における役割は、もっと深めて考えていきたいところです。


古賀:マイクロツーリズムのひとつの可能性として、私は最近、各地の観光のMaaSのプロジェクトに着目しています。特に横浜や福岡などを対象に、ルート検索やチケット購入、スポット検索ができる「my route(マイルート)」というアプリは、異業種であるトヨタグループが運営しているので注目しています。


さまざまな企業がMaaS事業に参入することで、サービスの認知度が広がりユーザーが増えていくことに期待を抱いています。ただ、単発の実証実験で終わらせてほしくないなと強く思いますね。もちろん小田急もこの取り組みを継続していかないといけませんし、そのために試行錯誤をしている途中なんです。


UI未来Base:まずはユーザーに認知され、そしてしっかりと生活に根付いてビジネスとして持続できるようになることがMaaSの課題なのですね。


古賀:さらにもう1つ、乗り越えたい課題としては、デジタルチケットに紙チケット以上の付加価値を付けることです。現状はデジタル化したと言っても、リアルなモノでないだけで、機能は紙とほとんど変わりません。デジタルだからこその価値を加えて、より便利でより使いたくなるツールを目指したいと思います。



まとめ

今回お話を伺って、銀行も鉄道会社も、今までのように店舗や駅に来てもらうサービスだけでは成り立たない時代に差し掛かっている。そのような実感を両社が共通して認識していることがわかりました。デジタル化を推進すると同時に、多くの地域に拠点をもち、地域のお客様と長い時間をかけて培ってきた2社だからこその、地域における役割や連携の今後のあり方を、あらためて考えていきたいと感じるインタビューでした。



コラム:UI銀行と小田急電鉄株式会社とのパートナー関係に期待することは?

「UI銀行はデジタルバンクなので、顧客とのデジタル接点の部分に期待しています。駅に来てもらってリアルな接点を持つビジネスモデルだった鉄道会社は、デジタル接点に弱い。デジタルバンクを使う顧客はデジタルリテラシーが高いはずなので、そのような層との接点の構築に関して、一緒にやっていけることがあるとうれしいですね(古賀さん)」


「これまで銀行はお金を増やす役割がメインでしたが、これからは、スキルや能力など、個人に眠っている資産も掘り起こしていきたいと考えています。小田急電鉄さんとその沿線にある支店が連携して、地域の人材発掘やお金にまつわる情報発信などができれば、おもしろくなりそうです。例えば、小田急電鉄さんが持つネットワークを活かして、「地元の歴史」や「おすすめ観光スポット」など、その土地ならではの情報に詳しい人を発掘し、UI銀行がそこに投資する。そんな2社連携の仕組みができれば、沿線エリアを起点とした新たな観光体験や経済活動を生み出すことができるのではないでしょうか(UI銀行)」

企業プロフィール

小田急電鉄株式会社

https://www.odakyu.jp/

2018年から次世代モビリティプロジェクトに取り組み、2019年10月、交通サービスをシームレスに統合するMaaSアプリ「EMot」を開発。
また、テクノロジーを活用した次世代モビリティサービスとして、自動運転バスやオンデマンド交通の実用化に向けた取り組みも推進している。

株式会社UI銀行

https://www.uibank.co.jp/

UI銀行は、連携パートナー、またきらぼし銀行を始めとしたグループ各社と協働し、対面・非対面それぞれの良さを活かした多様なサービスを通じ、お客さまのお金だけでなく、健康や知識といった見えない資産=「わたし資産」を増やすお手伝いをしていきます。

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